09 « 1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30.31.» 11

暗黒音楽玉手箱

ダークで美しい音楽を節操なくマイペースに紹介していきます。HR/HMが中心ですが、時折Goth/Darkwave/Industrial/Electro系も。青は個人的おすすめソング。

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SANTA HATES YOU「Crucifix Powerbomb」(2010年) 

SANTA HATES YOU「Crucifix Powerbomb」(1)

1. Fuck That, I'm Human!
2. Hexenpolizei
3. God Is Hiding Under My Bed
4. Rocket Heart
5. Slime Green Spaceship
6. You Make Me Wanna Bang My Head Against The Wall And Not In A Good Way
7. Your Soul's Funeral
8. Z.O.M.B.I.E.
9. Sexuelle Unordnung
10. La Malìa
11. The Bonus 2.0
12. Bootcamp

SANTA HATES YOU「Crucifix Powerbomb」(2)
SANTA HATES YOU「Crucifix Powerbomb」(3)

PROJECT PITCHFORKのPeter Spillesがイタリア人ヴォーカリストJinxyを迎え入れて結成したプロジェクト、SANTA HATES YOUの2ndアルバム。
Peterのホラー・テイスト漂うキワモノ的な容姿とJinxyのフェロモンムンムンなゴージャススタイルが強烈なインパクトを与えるEBMユニットだ。
ダンサブルな縦ノリビートによるリフの反復の中を、Peterのダミ声ヴォーカルとJinxyのセクシーディープな女王様風ヴォーカルが目まぐるしく交錯する。
不気味で奇抜なヴィジュアル・イメージとは裏腹に、単純ながらも聴き手を飽きさせない練りこんだ音作りをしている印象だ。
PVを見ると、ブラック・ユーモアのスパイスを利かせたコミカルな要素も持ち合わせていることに気づく。
視覚に訴える不快感とこっけいさの同居が、SANTA HATES YOUの最大の持ち味であることは間違いない。


【Hexenpolizei(PV)】



【Rocket Heart(PV)】
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Posted on 2012/10/30 Tue. 02:25 [edit]

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SAMAEL「Ceremony Of Opposites」(1994年) 

SAMAEL「Ceremony Of Opposites」(1)

1. Black Trip
2. Celebration Of The Fourth
3. Son Of Earth
4. 'Til We Meet Again
5. Mask Of The Red Death
6. Baphomet's Throne
7. Flagellation
8. Crown
9. To Our Martyrs
10. Ceremony Of Opposites

このSAMAELもまた、けっこうありがちな「日本と欧州での人気・知名度に大きな隔たりがあるアーティスト」の典型だ。
そもそもIndustrial系の無機質なHeavy Metalが受け入れられにくい傾向が日本にはあるのだけれど、だとしてもやはりSAMAELレベルとなれば別格だ。
もっと露出があって然るべき実力とキャリアを兼ね備えたバンドだと思う。

この「Ceremony Of Opposites」は、そんな彼らの3枚目にあたるフルレンス・アルバム。
前作まではコテコテのオールド・スクールなBlack Metalをやってたみたいだが(聴いたことがないので分からない)、このアルバムでは、Black Metalベースの禍々しいEvil臭を残しつつも、大胆なIndustrial/Electronic路線への舵切りの片鱗が見て取れる。
この後彼らは、次作の「Passage」を筆頭に高純度のIndustrial Blackを立て続けにリリースしていくことになるわけだが、その変化の息吹を感じることのできる記念碑的な作品だと言えよう。

「Passage」「Exodus」で開花することになる、スペーシーなシンセ音の作り出す暗黒宇宙的な空間の広がり、あるいは知的に計算され尽くしたスタイリッシュとさえ言えるエレクトロ・サウンドの展開美こそ感じられないが、Black Metal特有の邪悪な荒々しさが未だプンプン漂いまくっている。
もしかしたら、SAMAELのExtreme Metal的側面を一番感じ取らせてくれるアルバムはこいつなのかもしれない。
"Black Metal"としてのSAMAELを聴いてみたいということならば、一にも二にもこのアルバムをお薦めしたい。


【Black Trip】

Posted on 2012/10/26 Fri. 01:02 [edit]

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janre 音楽

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LAKE OF TEARS「Forever Autumn」(1999年) 

LAKE OF TEARS「Forever Autumn」(1)

1. So Fell Autumn Rain
2. Hold On Tight
3. Forever Autumn
4. Pagan Wish
5. Otherwheres
6. The Homecoming
7. Come Night I Reign
8. Demon You/Lily Anne
9. To Blossom Blue

LAKE OF TEARS「Forever Autumn」(2)

スウェーデンのRomantic Gothic Metalの4枚目。
彼らを"Romantic"と表現して差し支えないのは次作の「Neonai」までだが、古き良きLOT時代にあって最も異色と言えるのがこの4thアルバムだ。
前作までは、Gothicの繊細さとHeavy Rockのグルーヴ感、あるいはGothicの暗黒面とPsychedelic Rockに通ずるトリップ感、そんな異種格闘技的な混ぜ合いを絶妙なバランスで成り立たせ、雰囲気たっぷりのDark Metalを届けてくれていた彼ら。
しかしこの4thでは、2ndのようなグルーヴ感も3rdにあったサイケ色も希薄だ。

アルバムは全体的に品のあるメロウな美しさに包まれており、要所で聴かれるチェロの深みのある重厚なメロディが、アンニュイな秋の季節にぴったりの物憂げなイメージをうまい具合に表現している。
感傷的なチェロのソロで幕を開ける#1もなかなかの良曲だが、一押しは#3だろうか。
アコースティックな繊細さが映える、心落ち着く叙情的なナンバーだ。
若干説得力に欠ける押しの弱いヴォーカルも、マイルドでメランコリックなこの曲では逆にしっくりとくる。

幻想的な雰囲気たっぷりのアルバム・アートワークを含め、とにかく「秋」という感傷的な季節をそのまま音にすることにこだわったアルバムという印象。
ALL ABOUT EVEの「Scarlet And Other Stories」と並び、落葉の季節の訪れと共に無性に聴きたくなる最高にムーディーなアルバムだ。


【Forever Autumn】

Posted on 2012/10/23 Tue. 18:04 [edit]

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janre 音楽

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BURZUM「Hvis Lyset Tar Oss」(1994年) 

BURZUM「Hvis Lyset Tar Oss」(1)

1. Det Som En Gang Var
2. Hvis Lyset Tar Oss
3. Inn I Slottet Fra Drømmen
4. Tomhet

これはとてつもなく病んだアルバムである。
今や伝説となったPrimitive Black Metalの帝王、唯一無二のカリスマ、BURZUM。
彼ら(と言うか「彼」)の最高傑作が、この3rdアルバム「Hvis Lyset Tar Oss」だ。
今では信じられないことだが、当時は海外リリースから若干期間を置いてではあるが国内盤もリリースされていた。
邦題は「白昼夢」。ちなみに原題の英訳は「If The Light Takes Us」らしい。

BURZUMはCount Grishnackh(本名:Varg Vikernes あろうことかかなりのイケメン)ただ一人の手によるプロジェクトで、作詞・作曲はもちろん、ヴォーカル・楽器すべてのパートをCount自身が担当している。
Black Metal系のバンドの中には、たまにこういったワンマン・バンドが存在する。今は亡きQuorthonがやっていたBATHORYなどがその典型例だろう。
自分の思想・信条を100%に近い形で音楽をもって表現するとなると、行き着く先は「一人ブラック」になるのだろうか。
ある意味彼らは純粋な芸術家であり、同時に多くの他者とは相いれない極端な思想の持ち主であるとも言える。
Countにおいてはそれが民族至上主義や反キリスト思想に端を発する悪魔崇拝であったわけで、そんな反社会的で屈折した危険思想がこの常軌を逸したアルバムの根底に粘りつくように這いずり回っている。

BURZUM「Hvis Lyset Tar Oss」(2)

アルバムは、幽玄かつ強烈な冷気を帯びたシンセサイザーとジリジリと不穏な音色を吐き出すノイジーなギターで唐突に幕を開ける。
それが3分弱の間延々と鳴り続けるのだが、もうその時点で魂を半分以上抜き取られ、すさみきった絶望の海の只中に放り出されてしまう感覚に陥る。
視覚的なイメージで言えば、凍てつく風が吹きすさぶモノクロームの荒涼とした大地、といったところだろうか。
この退廃的な前奏が終わるや否や、舞台は一転してバスドラムと邪悪なギターリフを伴ったバンド・サウンドに突入し、J-Popならばとうに1曲完奏しているであろう5分くらいのところで、やっとこさCountのヴォーカルが食らいこんでくる。
そして、これがまた凄まじい・・・。狂気とか怒りとか、そんな生半可な言葉では言い表すことのできない常軌を逸した断末魔の叫び。世界のすべてを呪い尽くすかのような怨念の言霊だ。
曲は14分超の大作であるにもかかわらず、数パターンの単純なギターリフ、フレーズを延々と繰り返す形で構築されているのだが、何故だか不思議と飽きがこない。
むしろ「もっと続けてほしい!」という幻影を見るような麻薬的感覚にさえ囚われる。まさに「白昼夢」だ。

アルバムラストを飾る#4のタイトルは、ノルウェー語で「空虚」を意味するらしい。
#1と同じく14分超に及ぶ大作なのだが、メタルではなくひたすら幻想的で倦怠感を帯びたアンビエントなインスト・ナンバーだ。
やはり単調な数パターンのフレーズを繰り返すだけの構成なのだが、これまた不思議と飽きがこない。
怒りとか憎悪とか、そんな浮世の些末な感情から解き放たれ(いや、むしろそういった感情の発露の無意味さを悟り)、涅槃の境地に辿り着いたかのような虚無的厭世観 - そんな「空虚」な心象に支配された美しも儚い音像だ。

Black Metalという音楽は、あらゆるタイプのネガティブな感情を凝縮させることを試みる音楽であるとも言える。
だから、一見すると真逆に位置するようにも感じられる#1と#4ではあるが、実のところはそうではない。
Countの負の内面を、内省的な沈鬱の思いで見つめ続けた先に具現化された諦念の音が#4なのだろう。
野に朽ち果てた死体を朝日が照らし出すアルバム・アートワーク - #4はその退廃的な世界観を表現しきった"色なき音"だと言えよう。

BURZUMによるアンビエント・ミュージックへのアプローチは他のBlack Metalアーティストにも多少なりの影響を与えたのか、「Det Som En Gang Var」リリース以降、こういった方向性を打ち出したアルバムをリリースするバンドが雨後の筍の如く現れたことを覚えている。
SATYRICONのSatyrの手によるプロジェクト、WONGRAVENはその方向性が顕著だったし、SUMMONINGのProtector(本名:Richard Lederer)が起こしたユニット、DIE VERBANNTEN KINDER EVASなんかもその系統だ。
WELTENBRAND辺りもそれに近かったし、とにかくその当時新宿界隈の輸入盤店に行けば、その筋のアルバムがわんさかと面出しで陳列されていたのだ。
それら全てが"Tomhet"にインスパイアされたものだとは当然思えないが(実際、それ以前からアンビエント系のBlack Metalというものは少なからず存在していた)、だとしてもやはり「Det Som En Gang Var」アルバムの影響力の大きさを感じずにはおれなかった。

BURZUM「Hvis Lyset Tar Oss」(3)

このアルバムリリース直前に、CountはMAYHEMのEuronymous殺害、放火、窃盗、爆弾テロの罪で懲役21年の実刑判決を受けることになる。
当時、海外のSounds of Death Magazine誌上で獄中のCountのインタヴュー記事を読んだが(確か「Into The Lion's Cage」とかいうタイトルだったと思う)、まあ・・・予想通りと言うか何というか、まったく反省の色はなかった。
「奴は死んで当然」だの「オーディンは俺のすべて」だの、意味不明で過激な発言のオンパレードである。
まあ何にしろ、こういった彼のセンセーショナルな犯罪行為・言動と当時のアンダーグラウンド・シーンの血生臭い背景が相乗効果となって、半ば時流に乗る形でこのアルバムが伝説・神格化されたという事実は否めない。
しかし、そういったプラス(?)な要素が仮になかったとしても、やはりこのアルバムは「異常」だ。
決して常人には作りえない狂気と諦念の世界が、無限の底なし沼のようにただただ広がり続けている。


【Det Som En Gang Var】



【Tomhet】

Posted on 2012/10/19 Fri. 12:08 [edit]

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janre 音楽

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THE 69 EYES「Paris Kills」(2002年) 

THE 69EYES「Paris Kills」(1)

1. Crashing High
2. Dance d'Amour
3. Betty Blue
4. Grey
5. Radical
6. Don't Turn Your Back On Fear
7. Stigmata
8. Forever More
9. Still Waters Run Deep
10. Dawn's Highway

THE 69EYES「Paris Kills」(2)

フィンランド出身のGoth Rock、THE 69 EYESの6枚目となるスタジオ・アルバム。「ゴシック三部作」のトリを務めるアルバムだ。
THE 69 EYESは、その音楽性、あるいはヴォーカルのJyrkiのディープで官能的な声質からTYPE O NEGATIVEと比較されることが多い。
ただ、彼らの音楽は"Goth N' Roll"と称するだけあって、TONに比べてロック本来の躍動感が顕著だ。ある意味、とてもキャッチーなのである。

そんな彼らの作品の中でも突出してゴシック色濃厚な傑作が、この「Paris Kills」だ。
僕は今までに、決して少なくない数の"New Wave Gothic"と"Gothic Metal"のハイブリッド的作品を聴き続けてきているが、中でも「Paris Kills」はその理想形に近いと確信している。
THE SISTERS OF MERCY直系の気怠さや退廃的美学を固持しつつも、その中にロックのダイナミズムをスタイリッシュに組み込んでおり、決してゴス特有の抑揚のない無機質なイメージを抱かせることはない。そのセンスの良さには本当に脱帽せざるを得ない。
濃密で色気たっぷりのゴシック・ラブソングである#2・3なんて、その究極形態であろう。男の僕でもどうにかなってしまいそうな妖しい魅力に満ち満ちている。
さらに、ムーディーでデカダンスな風合いのPVがその蠱惑の毒気に拍車をかける。うーん・・・セクシーすぎる!


【Dance d'Amour(PV)】



【Betty Blue(PV)】

Posted on 2012/10/18 Thu. 02:05 [edit]

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janre 音楽

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CRADLE OF FILTH「Thornography」(2006年) 

CRADLE OF FILTH「Thornography」(1)

1. Under Pregnant Skies She Comes Alive like Miss Leviathan
2. Dirge Inferno
3. Tonight In FLames
4. Libertina Grimm
5. The Byronic Man
6. I am the Thorn
7. Cemetery And Sundown
8. Lovesick for Mina
9. The Foetus Of A New Day Kicking
10. Rise Of The Pentagram
11. Under Huntress Moon
12. Temptation
13. Halloween Ⅱ *bonus track for Japan only

言わずと知れた英国産Symphonic Blackの雄、CRADLE OF FILTHの通算7枚目となるアルバム。
「COF"らしさ"」が減退したアルバムとして低評価を下されることの多い作品だが、僕個人としては非常に完成度の高い素晴らしいアルバムだと思っている。
COFをCOFたらしめている個性的な魅力と言えば、大仰で恐怖心を煽られる荘厳ダークなシンフォニック・アレンジ、神経を逆撫でさせるDani Filthの人外ヒステリック・ヴォイスだったりするわけだが、そのいずれもがこのアルバムにおいては確かに弱い。
特にシンフォニックでシアトリカルな飾りっ気はほとんど鳴りを潜め、代わりにもっと普遍的なHMへのアプローチを強く打ち出している印象だ。
曲のスピードは全体的に抑え目で、ギターは非常にへヴィかつソリッド。さらにギター音を前面に押し出したミキシングも今までのCOFにはなかったパターンだ。
Daniのヴォーカルもバッキングの自己主張を容認するかのように控え目で、過去作で聴かれるような正気の沙汰とは思えない血みどろの高音シャウトは意識的に抑え、より「歌う」ことに重点を置いているように思える。
それらの要素が合わさった結果、トータルとして非常に聴きやすいアルバムに仕上がっている。

これらの変化を「COF本来の魅力が削ぎ落とされた」として断罪してしまう気持ちも分からないでもないが、純粋なExtreme Musicとして捉えた場合にこのアルバムの評価は大きく変わってくると思う。
例えば、ブルタルなメロディック・スピード・ナンバーの#2、ソリッドなギター・リフをメインに突き進む#3、即効性のあるタイトでキャッチーなメロディが印象的な#9、原曲のメロディ・ラインを維持しつつも、すっかりEvilな惨憺たる(褒め言葉です)COFワールドに作り変えてしまったカヴァー曲の#12など、聴きどころは非常に多く、一つ一つの曲の完成度は相当高い。
ただそれが「COFらしさに欠ける」というだけの話だ。
よりオーセンティックなタイプのMelodic Death Metalを好むリスナー、あるいはもっと言ってしまえば、ふだんDeath/Black Metalを敬遠しがちなHMファンにこそ是非とも聴いてほしい普遍的な魅力を宿した名盤だと言えよう。


【The Foetus Of A New Day Kicking(PV)】



【Temptation(PV)】

Posted on 2012/10/16 Tue. 15:45 [edit]

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janre 音楽

CD紹介  /  TB: 0  /  CM: 3

CEMETARY「Black Vanity」(1994年) 

CEMETARY「Black Vanity」(1)

1. Bitter Seed
2. Ebony Rain
3. Hunger Of The Innocent
4. Scarecrow
5. Black Flowers of Passion
6. Last Departure / Serpentine Parade
7. Sweet Tragedy
8. Pale Autumn Fire
9. Out In Sand
10. Rosemary Tastes The Sky

CEMETARY「Black Vanity」(2)

スウェーデン産Gothic Metal、CEMETARYの3rd。
前作までのドゥーミーなDeath Metal路線から、Gothic Metal路線に大幅にシフト・チェンジするターニング・ポイントとなったアルバムだ。
僕の記憶が間違っていなければ、彼らのアルバムで唯一国内盤がリリースされている作品でもあったと思う。

若干インダストリアル・テイストも漂うガラス細工のような異世界的浮遊感が充満するMelancholic Gothic。
こもり気味で薄味な音質とやや不安定なヴォーカル・ワークが残念と言えば残念だが、全体的には独特のアトモスフェリックなけだるさが耳に心地よい良盤ゴシックだと思う。
「これぞ!」という決め曲はないのだが、アルバム通してのNew Wave的な質感が僕の心の置き所としてはなんとも居心地がよろしくて、部屋で横になっている時のBGM代わりに良くお世話になっていた代物だ。
思い出補正もかなりかかっているとは思うけれど、いぶし銀のような渋めのGothic Metalに興味があれば是非一度手に取ってもらいたいアルバムである。


【Sweet Tragedy】

Posted on 2012/10/15 Mon. 18:25 [edit]

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janre 音楽

CD紹介  /  TB: 0  /  CM: 2

BELIEVER「Dimensions」(1993年) 

BELIEVER「Dimensions」(1)

1. Gone
2. Future Mind
3. Dimentia
4. What Is But Cannot Be
5. Singularity
6. No Apology
7. Trilogy of Knowledge - Intro: The Birth
8. Trilogy of Knowledge - Movement I: The Lie
9. Trilogy of Knowledge - Movement II: The Truth
10. Trilogy of Knowledge - Movement III: The Key
11. "We love you, take care, bye bye."

BELIEVER「Dimensions」(2)


当時、"Christian Death Metal"なる、わけの分からん肩書でシーンに登場したのがこのBELIEVERだった。
この「Dimensions」は僕のBELIEVER初体験となるアルバムだったが、非常にテクニカルで変拍子を多用したプログレッシヴかつソリッドな音作りで、当時としてはかなり実験的なその試みに心惹かれたのを覚えている。
但し、ショート・センテンスごとにいちいち吐き捨てるように歌い回す単調なヴォーカルだけは少々いただけなかった。
せっかくバッキングが複雑かつ緩急に富んでいるのだから、ヴォーカルももちっと厚みのある表現力を身に着けてほしいものだ。

さて、このアルバムの聴きどころだが、それはなんと言ってもラストの組曲"Trilogy of knowledge"だろう。
アルバムの価値の大半がここに集約されていると言っても過言ではない。
アルバム前半のアヴァンギャルド・スラッシュ的な展開とは打って変わって、オーケストラルなストリング・セクションと妖しげな女声コーラスを大胆に導入した大仰なゴシック組曲だ。
クラシカルな優雅さ・繊細さを濃厚に取り入れつつもメタルのヘヴィネスとアグレッションを失わない絶妙な構築美は、その後TRISTANIA辺りの荘厳なSymphonic Gothicの血脈に受け継がれていったのではないかと思うのは僕だけだろうか。


【Trilogy of Knowledge - Movement I: The Lie】

Posted on 2012/10/14 Sun. 22:51 [edit]

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janre 音楽

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AMON AMARTH「With Oden On Our Side」(2006年) 

AMON AMARTH「With Oden On Our Side」(1)

1. Valhall Awaits Me
2. Runes To My Memory
3. Asator
4. Hermod's Ride To Hel - Loke's Treachery Part Ⅰ
5. Gods Of War Arise
6. With Oden On Our Side
7. Cry Of The Black Birds
8. Under The Northern Star
9. Prediction Of Warfare

AMON AMARTH「With Oden On Our Side」(2)


スウェーデンの古参Melodic Death Metal、AMON AMARTHの6枚目フルレンス。
ここ日本では若干知名度が低いようだが、欧州ではかなり名の通ったビッグ・バンドだと聞く。
そのオス臭いイメージからして、もしかしたらMANOWAR的な立ち位置で捉えられているのかもしれない。

アルバム・タイトルを見ても分かる通り、バンド・コンセプトの根幹には"北欧神話"・"ヴァイキング"・"血生臭い戦"といった概念があるが、音そのものがEINHERJERみたいに土着的でペイガンというわけではない。
基本、どのアルバムもファスト・ナンバーを中心とした疾走感のあるストレートなメロデスで、そのメロディ・センスはむさ苦しいほどに雄々しく勇壮。
が、同時に非常にクリアーで哀愁を帯びた扇情力をまとっており、随所で聴かれる叙情的ギター・フレーズは、メタル・フリークならば絶対に放っておくことができない強烈なインパクトを放っている。

このアルバムもその例に漏れることなく、通常運転、いつものAMON AMARTH節満載の作品だが、スピードを抑え目にしたヘヴィネス度重視の楽曲がちらほら見受けられるのが大きな特徴か。
#5など、その典型例。この曲は彼らの楽曲の中でも屈指のキラー・チューンだ。
重厚勇壮なオープニングからいきなり心を鷲掴みにされるが、ギター・ソロを含む中間部からラストまでのうなぎのぼりの高揚感がマジで半端ない。何度聴いても総身鳥肌状態だ。
僕のような内気でいじけたしがない男ですら体の内側からふつふつと闘争心が湧き起こり武者震いが止まらなくなる。
これぞHeavy Metal! 
こういった偉大な曲に出会える限り、いくつになってもやはりメタルはやめられない。

余談だが、来日記念に合わせてリリースされたベスト盤には、あろうことかこの珠玉の名曲"Gods Of War Arise"が収録されていない。
これを収録しないなんてどういった了見なんだろうか・・・。
他にも、初期の名曲"A Fury Divine"が収録されていなかったりと、個人的には疑問符だらけの選曲だ。
でも、"Gods Of War Arise"はまだしも、"A Fury Divine"ってAMON AMARTHフリークの間でもあんま話題に上がらないんだよな・・・。
僕の感性がずれているんだろうか。


【Gods Of War Arise】



【Cry Of The Black Birds(PV)】

Posted on 2012/10/12 Fri. 11:09 [edit]

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janre 音楽

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SOUND HORIZON「Elysion~楽園幻想物語組曲~」(2005年) 

SOUND HORIZON「Elysion~楽園幻想物語組曲~」(1)

1. エルの楽園 [→ side:E →]
2. Ark
3. エルの絵本 【魔女とラフレンツェ】
4. Baroque
5. エルの肖像
6. Yield
7. エルの天秤
8. Sacrifice
9. エルの絵本 【笛吹き男とパレード】
10. StarDust
11. エルの楽園 [→ side:A →]

SOUND HORIZON「Elysion~楽園幻想物語組曲~」(2)


マルチ・コンポーザー兼プレイヤーのRevo率いる音楽ユニット、SOUND HORIZONの4thアルバム。
自らを「幻想楽団」、そして自らの音楽を「物語音楽」と称するだけあって、あらゆる面で非常に凝った芸術的センスを発揮している。
ギターやキーボードといったベーシックなバンド・サウンドのみならず、使用される楽器はヴァイオリン・フルート・アコーディオン・チェンバロ・パーカッションと多岐にわたる。
当然、生成される音自体も非常にバラエティに富んだものとなり、ギター・ソロが映えるメタル・テイスト満載の曲もあれば、ゴシック・アトモスフェリックなバロック調のダークな曲、美しく光輝く"音"の糸を繊細に紡いでいくかのような冷ややかで耽美なイメージの曲、あるいはバグ・パイプ入りの牧歌的なノスタルジック・ソング・・・それらが個々のパーツでちぐはぐに分離しているのではなく、アルバムの中できちんと一つ一つの役割を持って彼らなりの深遠なコンセプトを表現する組曲の体を成している。
コアなSHマニアの中には、アルバムの曲名、その並び順、歌詞、果てはアートワークに至るまで、そこに隠されたアナグラム的な意味合い・関連性を探し出すことに生きがいを感じている人もいるようだが、まあ僕は曲さえ良ければなんでもいいので、そういったサイド・ディッシュ的な側面にはほとんど興味がない。
そして実際、楽曲は超がつくほどに素晴らしい。Revoはアニメ・ゲーム音楽方面での活躍が著しいと聞いているが、このアルバムは単純にシンフォニックな耽美系Pomp/Progressive Musicとして秀逸の出来だと断言できる。

SHをSHたらしめている個性的な特色の一つとして「語り」という要素がある。
僕が知る限り、SHのアルバムでは多かれ少なかれ必ずこの「語り」が曲中に差し挟まれる。
このアルバムでそれを担当するのはAramary(♀Vo.)とJimang(♂)だ。
Aramaryの語りはそれほど癖がないが、Jimangのそれはこけおどし的な胡散臭さがプンプン漂っており、聴き手によってはあるいは拒絶反応を示すかもしれない。
しかし、この「胡散臭さ」もSHの大きな魅力であり、外すことのできない要素なのだと思う。
それはたとえば、King DiamondのアルバムにおいてKingのあの気味の悪い裏声ヴォーカルが彼らの音楽の中では逆にプラスに働いているのと同じく、その世界観になくてはならない存在なのだ。

このアルバムリリースに伴うツアーを最後に、初期の頃からRevoと活動を共にしてきたAramaryがSHを去ることになる。
Aramaryはネットで絶賛されているほど卓越した歌唱力を持ったヴォーカリストではないと思うが、楽曲への思い入れ・感情移入、そしてそこから派生する表現力ではその後のSHの女性ヴォーカルを圧倒していると感じる。
だからこそ、未だに復帰を求める声が多いのだろうし、SHが音楽に対して歌劇のようなアプローチを試みている以上、その物語を"語る"吟遊詩人的な存在は必要不可欠なのではないだろうか。
正直、今のSHの女性ヴォーカルにはその点が決定的に欠如しているように感じてしまう。
やはり、「Aramary&JimangあってこそのSHなのだな~」と、このアルバムを聴き返すたびに口惜しい感傷に浸らずにはおれない。

最後となるが、もしSHの作り出すダークで耽美なめまいすら覚える幻想音楽絵巻に興味を持っていただけたのなら、是非ともそれを映像面でも表現しきったライブDVD作品「Elysion~楽園パレードへようこそ~」にも食指を伸ばしてほしい。
SHの更なる魅力を知ることができるはずだ。


【エルの肖像(Live)】



【エルの天秤(Live)】

Posted on 2012/10/10 Wed. 15:47 [edit]

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janre 音楽

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MOONSPELL「Wolfheart」(1995年) 

MOONSPELL「Wolfheart」(1)

1. Wolfshade (A Werewolf Masquerade)
2. Love Crimes
3. ...Of Dream And Drama (Midnight Ride)
4. Lua D'inverno
5. Trebaruna
6. Vampiria
7. An Erotic Alchemy
8. Alma Mater
9. Ataegina *Bonus Track for Digipack Version only

MOONSPELL「Wolfheart」(2)


ポルトガルのGothic/Dark Metal、MOONSPELLの1stフルレンス。
現在の洗練されたスマートなMOONSPELLサウンドとは異なり、Black Metalからの影響が未だ色濃く残っているアルバム。
僕は彼らのアルバムの中ではこの1stが一番好きだ。(むしろその後のアルバムにはあまり心を動かされるものがない。)
アルバム全体を通して"ヴァンパイア"・"(ヴァンパイアの眷属たる)狼"を題材にするというコンセプトが貫かれているらしく、たとえばオカルティズムに傾倒した#6なんかは雰囲気たっぷりでゾクゾクしてしまう。
ドイツのDark Electro、BLUTENGELが自身の音楽性を"Vampire Pop"と称しているが、それに倣えば「Wolfheart」はさしずめ"Vampire Metal"といったところか。

ヴォーカルはダーティな咆哮と渋めの低音ノーマルヴォイスを併用し、楽曲はミドル・テンポ中心。
#1・2・3などのメタルのヘヴィネスを実直に表現した曲は素直にかっこいいし、今日のViking Blackに相通ずるFolk色がそこはかとなく漂う#5・8なんかも味があって捨てがたい。
だが、一番聴いてもらいたい曲はなんと言っても#7だ。
僕のFavorite Songの一つに数えられる曲で、"Dark Metal meets Goth/New Wave"的なストライク・ゾーンど真ん中の名曲である。
反復を繰り返す神秘的なキーボードのメロディと合間に挟まれる女声Vo.の悦に入った叫びが、闇夜の古城で月を見上げながら恍惚と踊り続けるドレス姿の貴婦人を連想させる。
非常にゴシカルかつ妖艶な高悦感をまとった稀代の名曲だ。
ちなみにこの女性ヴォーカルはTIAMATやSENTENCEDのアルバムにも参加しているBirgit Zacher。
TIAMATの「Wildhoney」アルバム収録の"The Ar"でも非常にいい仕事をしている実力派シンガーだ。

末筆となるが、ラストの#9はジャケ違いデジパック盤限定のボーナス・トラックとなっている。縦笛入りのFolk/Pagan Blackっぽいノリの曲。
当時、僕がオリジナル盤を購入した後にデジパック盤をリリースしやがったので仕方なく買い直したが、正直そこまで執着するほどの曲ではなかった。
アートワークはオリジナルの方がはるかにアルバムのイメージにマッチしているので、特にこだわりがなければオリジナル盤を強く薦めたい。
ジャケ絵から受ける視覚的なイメージというのも、作品の世界に浸る際にはとても重要なファクターなのだから。


【An Erotic Alchemy】

Posted on 2012/10/09 Tue. 21:28 [edit]

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TYPE O NEGATIVE「October Rust」(1996年) 

TYPE O NEGATIVE「October Rust」(1)

1. Bad Ground
2. (no title)
3. Love You To Death
4. Be My Druidess
5. Green Man
6. Red Water (Christmas Mourning)
7. My Grilfriend's Girlfriend
8. Die With Me
9. Burnt Flowers Fallen
10. In Praise Of Bacchus
11. Cinnamon Girl
12. The Glorious Liberation Of The People's Technocratic Republic Of Vinnland By The Combined Forces Of The United Territories Of Europa
13. Wolf Moon (including Zoanthropic Paranoia)
14. Haunted
15. (no title)

TYPE O NEGATIVE「October Rust」(2)


NYブルックリン出身のGoth Rock、Type O Negativeの通算4作目のフルレンス。
TONは、ゴスとは言うもののハードコア的な要素、あるいは曲によってはインダストリアルなフレーバーを濃厚に感じさせるバンドだが、この「October Rust」は彼らの作品の中で最もゴシック・サイドへのアプローチが顕著であり、そして最高傑作と評されることの多いアルバムだ。
3rdまでに見られたようなぎらついた鋭角な攻撃性は鳴りを潜めているけれど、代わりに朝霧に包まれたような美しい暗闇にアルバム全体が支配されている。
それはJosh Silverのアトモスフェリックな浮遊感漂うキーボード・ワークに依るところが大きいのだろうが、粘りつくような怒りを露わにすることよりも曲を聴かせることに重きを置いた作曲センスの向上という点も忘れてはならない。
また、今は亡き巨漢のセックス・シンボルPeter Steeleのヴォーカルは、よりアダルトに深化しており、その冷たくなまめかしいディープな囁きは多くの女性ファンを虜にし、ここ日本においても"Gothic"という特異な音楽ジャンルにおける一般リスナーへの門戸を広げることに大きく貢献した。

冷たく繊細な、けれども優しく包み込むようなキーボードのメロディが心にこだまし続ける、どこか浮世離れしたラブ・ソングの#3。
非常にセクシャルで、けれどもアルバム中最もキャッチーな躍動感のある#7。
この2曲の完成度は特に突出している。
健全とは程遠い閉塞的で陰鬱なサウンドではあるが、同時に神秘的な美しさに彩られた"Gothic"の名にふさわしいアルバムだ。


【Love You To Death(PV)】



【My Grilfriend's Girlfriend(PV)】

Posted on 2012/10/08 Mon. 02:51 [edit]

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SATURNUS「Veronika Decides To Die」(2006年) 

SATURNUS「Veronika Decides To Die」(1)

1. I Long
2. Pretend
3. Descending
4. Rain Wash Me
5. All Alone
6. Embraced By Darkness
7. To The Dreams
8. Murky Waters

SATURNUS「Veronika Decides To Die」(2)


デンマークのGothic Doom Metalの3rd。
「詩的なタイトルのアルバムだな」と思ったら、Paul Coelhoという作家の同名小説から拝借したものらしい。
もしかしたらその小説の内容を基にしたコンセプト・アルバムなのかもしれないが、肝心の小説の方を読んだことがないのでなんとも言えない。

基本はスローで重い、倦怠感の塊のようなDepressive Doomで、その上をちとありきたりな低音グロウルとクリーンなスポークン・ヴォイスが交錯する。
歌詞は終始一貫悲嘆と絶望に彩られ、その疲弊しきった厭世感は聴く者へと次第に確実に感染し、いつしか「ああ・・・このままこの世界から消え去ってしまうのも悪くないかな・・・」と病んだ感傷に耽溺しそうになる。
延々と同じフレーズを繰り返すダウナーなパートの比重が多いのでドゥーム慣れしていないときついかもしれないが、闇に射し込む一条の光のごとき冷たく繊細なピアノの音色、あるいは時にブルージーですらあるエモーショナルな泣きのメロディを紡ぎ出すギターが、単調になりがちなアルバムの雰囲気に適度な緩急をつけており意外にも一気に聴き通せてしまう。

デス・ヴォイスの方がDRACONIANレベルの感情剥き出し慟哭グロウルだったのなら、なおいっそう魅力的な絶望暗黒メタルになっていたと思うが、暗く沈み込みたい気分の時にはうってつけの高純度な鬱アルバムであることは間違いない。
MY DYING BRIDEの2nd辺りがお好きな方ならば、きっと気に入ってくれるはずだ。


【I Long】

Posted on 2012/10/06 Sat. 01:44 [edit]

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GREGORIAN「Masters Of Chant Chapter Ⅱ」(2001年) 

GREGORIAN「Masters Of Chant Chapter Ⅱ」(1)

1. Moment of Peace(with Sarah Brightman)
2. The First Time Ever I Saw Your Face
3. In the Air Tonight
4. Bonny Portmore
5. Hymn
6. Child in Time
7. Everybody Gotta Learn Sometimes
8. Wish You Were Here
9. Lady d'Arbanville
10. Heaven Can Wait
11. Babylon
12. Stairway to Heaven
13. Breathe*
14. Make Us One*

*bonus tracks for Japan only


ENIGMAのFrank Petersonの手によるソロ・プロジェクトの2nd。
Rock/Pops界隈で名の通った楽曲を、打ち込みバッキングの浮遊感漂うローテンポ・サウンドで緻密にアレンジし、荘厳静謐なグレゴリアン・チャントで歌い上げるユニークなスタイル。
神秘的な美しさに包まれた、上品で心洗われるアンビエント・サウンドだ。
ENIGMAとの共通項が多く見て取れるので、ENIGMA好きの方ならまず間違いなく気に入るだろう。
ただ、アレンジの方向性がハイ・センスではあるもののやや一辺倒なので、アルバム通して聴こうとすると途中で飽きがくる。
僕が基本的にメタル耳なせいもあるのだろうが、もうちょい変化をつけてくれれば一段跳び抜けた作品になったような気がする。

コンセプトがコンセプトなだけにアルバムのほとんどがカバー曲だが、オープニングを務める#1だけはオリジナル・ソングだ。
Sarah Brightmanの透き通ったエンジェリック・ヴォイスをフィーチュアした一種官能的なナンバーだが、このオリジナル・ソングがアルバム中最も印象的な曲であるという事実は非常に皮肉で面白い。
これなら全曲オリジナルでもいいんじゃないかと思ってしまうが、それだとENIGMAと完全に被ってしまうのでわざわざ別プロジェクトを立ち上げる意味がなくなってしまうのかもしれない。


【Moment of Peace(with Sarah Brightman)】

Posted on 2012/10/03 Wed. 17:45 [edit]

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