08 « 1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30.» 10

暗黒音楽玉手箱

ダークで美しい音楽を節操なくマイペースに紹介していきます。HR/HMが中心ですが、時折Goth/Darkwave/Industrial/Electro系も。青は個人的おすすめソング。

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MASTER'S HAMMER「Jilemnický Okultista(Filemnice Occulist)」(1992年) 

Masters Hammer「Jilemnický Okultista(Filemnice Occulist)」(1)

1. Overture
2. Mezi kopci cesta je klikatá...(Among The Hills A Winding Way...)
3. Já nechci mnoho trápiti...(I Don't Want, Sirs To Pester Your Ears...)
4. Kol prostírá se temný les...(A Dark Forest Spreads All Around...)
5. Ten dvanácterák zmizel v houští...(That Magnificent Deer Has Vanished In The Bush...)
6. Můj hejtmane...(My Captain...)
7. Já mizérií osudu jsem pronásledován...(By The Misery Of Fate I'm Haunted...)
8. Ach pane vzácný...(Oh, My Precious Sir, Do You Remember When...)
9. Že vše je podle mého přání...(Everything That Just On My Whim...)
10. Sláva, sláva, pane hejtmane(Glory, Herr Hauptmann...!)
11. Suchardův dům(Sucharda's Home)

Masters Hammer「Jilemnický Okultista(Filemnice Occulist)」(2)


リリース当時、一部のアングラ・マニアックスの間で話題になったチェコスロバキア出身の変態カルト・ブラックメタル、MASTER'S HAMMERの2nd。
まあ、メンバーの見てくれからしてチャップリンみたいなのが混ざってたりと相当胡散臭いわけなんだが、音の方も大概だ。
変拍子を用いたSymphonic Blackを下地に随所に管弦打楽器によるアンサンブルや男声テノールを配してクラシカルな雰囲気を醸し出し、そこにブラック・メタル版King Diamondとでも言えるような気違いじみたしゃがれ気味のヒステリック・ヴォイスが暴れ狂うといったスタイル。
大仰で禍々しい(聴き手によっては失笑ものの)、オカルト・テイスト満載のブラック・メタルだ。
ちなみに歌詞はたぶんチェコ語だが、たとえ英語だったとしてもこのヴォーカルでは何を歌っているのかさっぱり分からないだろう。
さらにオリジナル・リリースはアルバム・タイトルと曲名もチェコ語らしいが、僕が買ったOsmoseからの配給盤はそのへんは全部英語だった。

やってること自体はキワモノ色満載なので当時はほとんど話題にのぼることもなかったバンドだが、この独特の紙一重のセンスはもちろん、時折聴かれるハッとするようなメロディの妙に、僕個人は密かに将来を嘱望していた。
が、そんな期待とは裏腹に、その後リリースされた3rdアルバムはあまりパッとしない内容だった。
なのですっかり見限って忘れ去っており、とっくに解散してるんだろうと思っていたら、たまげたことにこいつらまだ活動中らしい。
途中、長期の停滞期間があるようなのでもしかしたら一度解散したのかもしれないが、それでも未だに存在している事実にはビビった。
彼らがこの21世紀の現代において、どんな変化を遂げているのかひじょーーに興味がある。時間を見つけて最近のアルバムも聴いてみたいと思う。

余談だが、彼らのことを調べているうちに「A Tribute To Master's Hammer」なんていう企画盤までリリースされていることを知った。
MASTER'S HAMMERって、トリビュート盤がリリースされるほどシーンに影響与えたんだろうかw 
日本ではほぼ無名に近いけど、もしかしたら欧米では確固たる地位を確立しているのかもしれない。


【Suchardův dům(Sucharda's Home)】
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Posted on 2012/09/29 Sat. 20:55 [edit]

thread: CDレビュー

janre 音楽

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FictionJunction YUUKA「Circus」(2007年) 

FictionJunction YUUKA「Circus」(1)

1. circus
2. aikoi
3. Silly-Go-Round
4. blessing
5. 荒野流転 ~Full Size Mix
6. よろこび
7. 光る砂漠
8. romanesque ~Full Size Mix
9. ピアノ
10. 六月は君の永遠
11. 焔の扉
12. angel gate

FictionJunction YUUKA「Circus」(2)


南里侑香擁する梶浦由記のソロ・プロジェクト、FictionJunction YUUKAの通算2作目にあたるフルレンス。
半分以上はアニメとのタイアップ曲らしいが、僕はアニメのことは疎いのでその辺は良く分からない。
前作に比べて日当たりの良い雰囲気の曲が増えた印象だが、僕の好物の暗く憂いのある曲も健在だ。むしろ、その完成度は前作を遥かに凌駕している。
芯の通った南里のヴォーカルが印象的な、凛とした佇まいの#5もなかなかの佳曲だが、やはり何と言っても#11だろう。
物悲しくも美しいヴァイオリンのメロディーに導かれ、いくばくかの悲壮感を湛えつつも揺らぎない信念を持って歌い上げる南里のヴォーカルは神がかり。
クライマックスで導入される女声コーラスも、ラストの高揚感を高めるのに非常に効果的な働きをしていて胸にグッとくる。
曲の世界観を凝縮したかのようなセピア色の麗美で上品なイメージのPVも、これまた実に素晴らしい。
僕が音楽に求める"激しさ"以外の要素が、およそ余すことなく完璧に詰め込まれたダークで耽美な涙腺刺激ナンバーだ。
この曲はガンダムか何かのアニメの挿入歌として使用されたらしいけれど、それが先入観となって色眼鏡で見られてしまい、本来なされるべき正当な評価がなされていないのであれば非常にもったいないと思う。
一人でも多くの人に聴いてもらいたいJ-POP(?)界の隠れた名曲だ。


【焔の扉(PV)】

Posted on 2012/09/28 Fri. 01:37 [edit]

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janre 音楽

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GOTHMINISTER「Happiness In Darkness」(2008年) 

GOTHMINISTER「Happiness In Darkness」(1)

1. Dusk Till Dawn
2. Darkside
3. Your Saviour
4. Freak
5. Sideshow
6. The Almighty
7. Beauty After Midnight
8. Emperor
9. Mammoth
10. Thriller

GOTHMINISTER「Happiness In Darkness」(2)


何故か日本での露出は極端に低いが、やってることは"超"がつくほど素晴らしいノルウェーのIndustrial Goth Metal、GOTHMINISTERの3rd。
海外ではRAMMSTEIN辺りと比較されることが多いようだが、確かに共通項はあるもののRAMMSTEINほどダンサブルではないし、もっと鬱屈したダークな音楽だ。
強いて言えば「RAMMSTEIN + DEATHSTARS」といった感じだが、一辺倒で表現力に乏しいDEATHSTARSのヴォーカルに比べ、GOTHMINISTERのそれは遥かに熱くパワフル。
ホラーテイストのメロディアスなGoth Rockを基軸にメタル然としたドラマティックな展開美を見せ、時折エレクトロな味付けも顔を覗かせる音楽性は、GothやMetalフリークのみならずDark Electroファンにも聴いてもらいたい逸品だ。

PVは#2・4で作成されているが、個人的に猛プッシュしたいのは#1だ。
無機質なデジタル・ビート、硬質でザクザクしたギター・リフ、控え目ではあるが流麗なシンセ・アレンジ、ホラー感漂う荘厳な女声コーラス。
これぞGOTHMINISTERの真骨頂だろう。


【Dusk Till Dawn】



【Darkside(PV)】

Posted on 2012/09/26 Wed. 09:09 [edit]

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janre 音楽

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SUICIDAL ROMANCE「Shattered Heart Reflections」(2010年) 

SUICIDAL ROMANCE「Shattered Heart Reflections」(1)

1. Interlude
2. Touch
3. Words That Change Everything
4. Make Me Blind
5. Love Stays The Same
6. Her Song
7. We’re Wanting More
8. Dreamers
9. Build Me A Heart
10. S.H.R.

SUICIDAL ROMANCE「Shattered Heart Reflections」(2)


エストニアのElectro Dark Popユニット、SUICIDAL ROMANCEの2nd。
出てきた当初はポストBLUTENGEL的なイメージで捉えられ、実際1stアルバムは彼らの名に恥じぬダークなロマンティシズムに満ち溢れていたわけだが、この2ndアルバムはよりダンサブルに、そしてよりpopな変化を遂げている。
曲によっては表街道でも十分へヴィ・ローテーションに耐えうるであろうキャッチーさを秘めており、その耳触りの良いpopなメロディにDmitryのHarsh VoiceとViktoriaの艶やかな歌声が絶妙に絡み合う。
ただ曲調が似通っている点が難と言えば難で、前作でいうところの"Lonely Tears"のようなしっとり聴かせるタイプの曲をもっと間に挟み込めばメリハリの利いたパーフェクトなアルバムになったかもしれない。
とは言え、個々のメロディ・センスはどれもこれも秀逸なので冗長で聴き飽きるということはなく、名盤であることに疑いの余地なしだ。

ちなみに国内ディストリビュート盤はSTUDIO-X、XP8、HELALYN FLOWERS、FGFC820の手によるリミックスがボーナス・トラックとして収録されているらしいので、もし購入するならばそちらをお勧めする。
僕はそれを知った時には既に輸入盤を購入した後だった・・・。


【Touch】

Posted on 2012/09/25 Tue. 21:02 [edit]

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WALTARI「Yeah! Yeah! Die! Die! -Death Metal Symphony In Deep C-」(1996年) 

WALTARI「Yeah! Yeah! Die! Die!」(1)



1. Misty Deariness
2. A Sign
3. Deeper Into The Mud
4. The Struggle For Life And Death Of "Knowledge"
5. Completely Alone
6. Move
7. Time, Irrelevant
8. The Top (+ Bonus Track "How Low Can U Go?")


フィンランドの変態ミクスチャー・メタル、WALTARIの異色作。
WALTARIは本来Techno/Dance/Hip Hop/Rap/Funk/Industrial/Electroといったあらゆる系統の音楽をごった煮にし、ぐっちゃぐちゃになったそいつを人を食ったようなHard Rock/Heavy Metalアレンジでまとめ上げたような・・・まあつまり、「まったく方向性が見えないけども、アルバムごとに全然違った趣向を凝らしてくる、愉快で楽しいへなちょこクロスオーバー・メタル」といった印象の、他とは一線も二線も画しているいっちゃってるバンドだ。

本作はそんな彼らの作品の中でもとりわけ異彩を放っている代物だ。
詳しい経緯は良く分からないが、このアルバムは1995年のヘルシンキ・フェスティバルにて彼らが地元の「AVANTI!」というChamber Orchestraと共演した時のものを収録したものらしい。
簡単に言ってしまえば、今ではさほど珍しくもなくなったメタル(と言ってもデス・メタルだが)とオーケストラとの共演なのだが、メタルとシンフォニーの融合っぷりが他とは次元の違うレベに達している。
それは本作が、METALLICAのように「元々生粋のメタル・ソングだったものをオーケストラでアレンジしてみました」的なものでなければ、THERIONやNIGHTWISHのように「オーケストレーションを大胆に導入したメタル・ソングを本格的なオーケストラで再現してみました」的なものでもないからだろう。
あくまで最初からオーケストラと共演することを前提に全ての曲が書き下ろされており、それ故ダーク・メタルとシンフォニクスの双方が自然な形で違和感なく混じり合っているのだ。

また、作品の構成自体はコンセプト・アルバムになっており、基本的に曲間というものはない(ラストのHidden Trackは除く)。
今、手元にアルバム本体がないのではっきりしたことは書けないが、コンピュータに支配された近未来の地球における人類の生き残りと機械の戦い的な、確かそんな感じのありきたりなストーリーだったように記憶している。
世界を牛耳る機械の台詞をデス・ヴォイスで、あるいは虐げられる人類の声を(薄っぺらい)ノーマル・ヴォイスで表現したりして若干オペラ風味な物語絵巻を展開しており、ライブの現場に居合わせていればそれなりの視覚的な高悦感も得られたのではないだろうか。
※確かCDの仕様がエンハンスドになっており、ボーナス・マテリアルとして当日のライブの一部を閲覧できたような気がするが、これまたCD本体が今手元にないので記憶だよりの発言になってしまうこと、ご容赦いただきたい。

とにもかくにも、これだけのクオリティのオーケストラ・メタルを、THERIONやNIGHTWISHら後続の鬼才らに先んじて世に輩出していたこと自体が驚くべきことであり、その筋の好き者ならば絶対に聴いておいてほしい逸品であることは間違いない。
一番のお勧めは#2だが、アルバムの中では少々異質な立ち位置にある#8も捨てがたい。
縦ノリのデジタル・ビートと大仰なストリングス・オーケストレーションという、一見すると両極端にありそうな音楽的素因が見事にマッチしたサブイボ必至のキラー・チューンだ。
ちなみに#8のラストには、数分の無音部分を挟んでHidden Trackが収録されている。
特筆すべきほどの曲ではないが"いつものWALTARI"まんまの曲で、最後の最後にこんなのを持ってくるあたり、彼らの遊び心が窺える。


【A Sign】



【The Top】

Posted on 2012/09/21 Fri. 16:56 [edit]

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SUNDOWN「Design 19」(1997年) 

SUNDOWN「Design 19」(1)

1. Aluminum
2. 19
3. Judgement Ground
4. Voyager
5. Synergy
6. As Time Burns
7. Don't Like To Live Today
8. Slither
9. Emotional
10. 112/Ghost In The Machine

SUNDOWN「Design 19」(2)


CEMETARYの頭領、Mathias Lodmalm(Vo.Gt.Key.)と元TIAMATのJohnny Hagel(Ba.)が結成したプロジェクトの1st。
僕はTIAMATはもちろん、CEMETARYにも多分な愛着があったので即買いしてしまった。
当時のSwedeish Gothicの二大巨頭からのメンバーが作り上げたアルバムならばどんだけゴシックしてるのかと思ったが、良い意味で期待は裏切られた。
「Black Vanity」リリース時のCEMETARYをもっとNew Wave寄りにしてエレクトロ・テイストをまぶしたようなサウンド、と言えば分かりやすいだろうか。
ギターよりもサンプリングやキーボードが前面に押し出された音作りが、輪をかけてメタル風味を薄れさせている。
つまり、Gothic MetalというよりはむしろDark-Electro/Electro-Goth、あるいはNew Wave Gothに近い無機質で荒涼としたイメージが支配するアルバムだ。

個人的なお勧めソングは#7。この曲の救いのなさ加減はなかなかのものだ。
自虐的に生き急ぐかのような焦燥感と悲壮感漂うこのアップテンポ・ナンバーは、そのタイトル通り、今この時を生きる気力をカタルシスと共に根こそぎ奪い去っていこうとする。
アルバム中、最もキャッチーだが、同時に最も絶望的な曲だ。
それだけに、何故#2でなく#7でPVを作成しなかったのか不思議でならない。
#7以外にも、儀式的でアトモスフェリックな妖のムード漂う#3あたりも当時としてはユニークな試みで耳に新鮮だった。
SUNDOWNは、結局90年代のアンダーグラウンド・メタル・シーンにおいて、その表層面に浮上してくることはなかったわけだが、その実験的な試み自体はもっと評価されて良い存在だと思う。


【Don't Like To Live Today】

Posted on 2012/09/20 Thu. 10:38 [edit]

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SEPTIC FLESH「ΕΣΟΠΤΡΟN(Esoptron)」(1995年) 

SEPTIC FLESH「ΕΣΟΠΤΡΟN(Esoptron)」(1)

1. Breaking The Inner Seal
2. Esoptron
3. Burning Phoenix
4. Astral Sea
5. Rain
6. Ice Castle
7. Celebration
8. Succubus Priestess
9. So Clean, So Empty
10. The Eyes Of Set
11. Narcissism

SEPTIC FLESH「ΕΣΟΠΤΡΟN(Esoptron)」(2)


ギリシャの暗黒デスメタル、SEPTIC FLESHの2nd。
当時、確か"Dreamy Death Metal"なるキャッチコピーでレーベル・サイドから売り出されていた記憶があるが、彼らの音楽性を端的に表現していると思う。
その後の「A Fallen Temple」アルバムで大きく開花することになる呪術的・神秘的な荘厳さ、あるいは宇宙開闢を想起させるようなダークなロマンティシズムの先駆けとなったアルバムだ。
スピード・パートは少なめで、アルバムのほとんどがミドル・テンポのエモーショナルでエコーがかった暗黒メロディで彩られている。
時折聴かれる霊的な浮遊感のあるノーマル・ヴォイスがシャーマニックで怪しげな雰囲気を助長させることも相まって、異世界を漂うかのような夢心地のトランス感を味わうことができる。
ただ、あくまで「デス・メタル」なのでメイン・ヴォーカルは"超"がつくほどのデス・ヴォイス。グロウルしまくりだ。
ここで好き嫌いが大きく分かれてしまうのだろうが、僕はこの地獄の底から唸りを上げるかのような魔獣の咆哮が心地良くてたまらない。
心を鷲掴みにされる叙情的なメロディがそこかしこに散りばめられているので、ヴォーカルさえ気にならなければ是非一度手に取ってほしいGothic Death Metal黎明期の隠れた名盤だ。


【Esoptron】

Posted on 2012/09/19 Wed. 10:37 [edit]

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KARI RUESLÅTTEN「Demo Recordings」(1995年) 

KARI RUESLÅTTEN「Demo Recordings」(1)

1. The Homecoming Song
2. Våkenatt
3. The Gathering
4. Rapunsel
5. Forsaken
6. The Shadowchant
7. In Here
8. Dead
9. In A Day

耽美派ゴシック・ドゥームの雄、THE 3RD AND THE MORTALの初代ヴォーカリスト、Kari Rueslåttenの1stソロ・アルバム。
THE 3RD AND THE MORTAL時代、あるいはその後のFolk MetalプロジェクトのSTORMにおいても、彼女の中では祖国ノルウェーの文化・伝統、そして何よりもその厳寒雄大な自然へのひとかたならぬ思いが常に心の多くを占めていたのだと思う。
その彼女の思いが凝縮し実を結んだ形がまさにこのアルバムだ。

タイトルが示す通り、ソロ・ワークとしての自身のプロモーション目的で制作されたデモ音源に近い作品だが、音質自体は決して悪くはない。
おそらく4トラック程度で録音されたと思われる極めてシンプルなサウンド・プロダクションで音数も少なめだが、むしろこのアルバムのスピリチュアルで自然崇拝的なコンセプトにはそれがピッタリとマッチしている。
澄み切った清涼感、童話を聞いているかのような郷愁の念、呪術的なチャント、鎮魂歌の如き暗鬱なる影。それらがない交ぜになってとびきりダークで美しいトラッド・ワールドが展開されている。
出自が出自なだけに当時はメタル・コーナーに陳列されていることが多かったアルバムだが、タワレコあたりではWorld Musicのコーナーに遠征していることもあったりした。
アイリッシュやケルト・サウンドとは少々趣が異なるが、北欧のフォーク・ソングに興味がある方には是非手に取ってもらいたい一聴の価値ある作品だ。


【In Here】

Posted on 2012/09/13 Thu. 02:09 [edit]

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DESULTORY「Into Eternity」(1993年) 

DESULTORY「Into Eternity」(1)

1. Into Eternity
2. Depression
3. Tears
4. The Chill Within
5. Visions
6. Twisted Emotions
7. Forever Gone
8. Passed Away
9. Asleep

DESULTORY「Into Eternity」(2)


90年代初期に活動していたスウェーデンのMelodic Death Metal、DESULTORYの1st。
当時、bayfmのPower Rock Todayで#4を聴き、翌日には新宿西口に買いに走っていた超名盤だ。
今日主流のメロデス群とは少々異なり、非常にオールドスクールなスラッシュ寄りのデスメタルをやっている。
どの曲も、クールで枠組みのしっかりしたリフを主体に突き進むデスラッシュ・サウンドで、その疾走感は非常にシンプルで分かりやすい。
また、メロディ・センスがこれまたとことん素晴らしい。
ギターソロからバッキングに至るまでとにかく叙情的でメロディアス。
いくつかの曲でDISMEMBERのMatti Kärkiがゲスト・ヴォーカルとして参加していることからも分かる通り、音像的には初期DISMEMBERに近い部分が多々あるが、ぶっちゃけ完成度はこちらが上だと思う。
彼らの名は特にここ日本ではほとんど知られていないが、「Into Eternity」がメロディック・デスメタル黎明期の隠れた名盤であることは間違いない。

彼らは90年代半ばにリリースされた3rdアルバムを最後に解散したが、つい最近再結成しNew Albumを発表したそうだ。
チラッとYoutubeで聴きかじってみたが、どうやらスピーディーな1stとへヴィネスな2ndの間を行くような音な模様。
一聴しただけではメロディ・ラインにハッとするものはあまり感じられなかったが、それでも古き良きDESULTORYが戻ってきてくれたことは本当に嬉しい限りだ。
解散直前にリリースされた3rdアルバムが、時流に乗った退屈なHard Core/Heavy Rockだっただけに、その喜びはひとしおだ。
Welcome back, DESULTORY!

余談だが、再結成を機に1stアルバムもボーナス・トラック入りで再発されたそうだ。
初期のデモ音源がカップリングされているそうなので、これから購入される方はこちらを是非!


【The Chill Within】

Posted on 2012/09/10 Mon. 01:38 [edit]

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PAMELA MORGAN「On A Wing And A Prayer」(1995年) 

PAMELA MORGAN「On A Wing And A Prayer」(1)

1.The Game
2.One Heart
3.Heart Of Darkness
4.Backseat
5.Broken Wing
6.A Woman’s Touch
7.Streets Of The Night
8.Blackwater Side
9.It Ain't Funny
10.Something Calling
11.Wish You Could Stay

カナダのコンテンポラリー・トラッド、Pamela Morganの1stソロ・アルバム。
元々はニューファンドランドのFIGGY DUFFというバンドで歌をとっていたらしい。
カナダ出身のNew Wave Tradというと僕なんぞは真っ先にLoreena McKennittあたりを思い出してしまうが、Loreenaのような神秘的で近寄りがたい雰囲気はあまりない。
全体的に曲調は非常にメロウでしっとりとした大人の潤いに満ちており、Pamelaの深みのある上品で滑らかなヴォーカルが非常にフィットしている印象だ。

個人的な一押しは、澄み切った秋空にゆったりと広がり続けるような清涼な空気を湛えた#1だ。
哀愁漂うティン・ホイッスルの音色が非常にリリカルで琴線を刺激する。
他にも、エモーショナルなストリングス・メロディーが小気味よい躍動感を演出しているスパニッシュ風味の#3・6、
まったりとした浮遊感に包まれた#2、
ケルト節が乱舞する後半パートで思わずにやついてしまう#9など、聴きどころ満載の完成度。

残暑厳しいとはいえ早朝は爽やかな心地良い風が吹くことが多くなったこの季節。そんな折の犬散歩のお供にはうってつけの心潤う作品だ。


【It Ain't Funny】

Posted on 2012/09/07 Fri. 14:44 [edit]

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EMPEROR「In The Nightside Eclipse」(1994年) 

EMPEROR「In The Nightside Eclipse」(1)

1.Intro
2.Into the Infinity of Thoughts
3.The Burning Shadows of Silence
4.Cosmic Keys to My Creations and Times
5.Beyond the Great Vast Forest
6.Towards the Pantheon
7.The Majesty of the Night Sky
8.I Am the Black Wizards
9.Inno a Satana

EMPEROR「In The Nightside Eclipse」(2)

BURZUM/MAYHEM/DARK THRONEと並ぶ真正ブラック・メタルのゴッドファーザー、EMPERORの記念すべき1st。
邪悪極まる冷徹なオーラに包まれたカリスマティックな逸品だ。

僕が最初に彼らの音に触れたのはENSLAVEDとのスプリット・アルバムだった。EMPERORサイドの収録曲は4曲だったので、実質的にはミニ・アルバムに近い作品だ。
当時はまだまだ"その筋"への耐性が低かったので、「おまえら、家裏のガレージで録音したん?」的な劣悪極まる音質に辟易したものだったが、音のセンス自体にはとても光るものを感じた。
特にキーボードの冷たく幻想的な味付け具合はなんとも耳に心地よく、プリミティブ・ブラックと呼ぶにはあまりに美しく、そして繊細だった。
そんな彼らの満を持しての1stフルレンス。しかも先のミニ・アルバム収録曲の再録あり。即買いだった。
サウンド・プロダクションは相変わらずこもり気味で分離が悪く、お世辞にも褒められたものではなかったが、それでも前作に比べれば格段に聴きやすくなっていた。
むしろ、その分離の悪さが"音のブリザード"とでも言えるような破滅的な雰囲気を助長していて悪くない。
殺傷能力を湛えた降魔のブラスト・ビート、Ihsahnの邪悪でヒステリックな血も凍りつく絶叫ボイス、そして徹頭徹尾不穏な冷気を宿したキーボード。すべてが健在であり、なおかつグレードアップしていた。
まさに狂気の美学!

このアルバムのリリースと時を同じくして、悪名高いInner Circle絡みの暴行・殺人・教会放火といった犯罪行為によりメンバーの大半が逮捕され活動休止を余儀なくされたが、出所後には"Black Metalの金字塔"とも言える2ndアルバム「Anthems to the Welkin at Dusk」をリリースしている。
2nd以降の作品はプログレッシブかつテクニカルで複雑壮麗なアプローチに傾注し、それはそれで多くのエクストリーム・ミュージック・ファンの心を射止めたと思うのだが、寒気の走る凍てついた狂気と憑りつかれたかのような暴虐性という点においては、この1stが頭一つ抜きんでていることは間違いない。
齢17にしてこれほどまでに気ちがいじみた音を創り上げてしまったこいつらは、やはり他とは一線を画する「マジモン」なんだな・・・とつくづく感じ入ってしまう。


【Into the Infinity of Thoughts】

Posted on 2012/09/02 Sun. 03:11 [edit]

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